目次
“山を越えたその先に、何を見る?”
「なんだか、前に進めてない気がする。」
そんな焦りを、ふと感じたことはありませんか?
変わりたいのに、何を変えればいいのか分からない。
努力しているのに、なぜか同じ場所に戻ってしまう。
そんな“出口のないループ”の正体を教えてくれたのが、ブリアナ・ウィーストの『感情戦略』。
そしてその“山を越えたその先”にある人生を描いたのが、続編である『The Life That’s Waiting』です。
🔍 『感情戦略』って、どんな本?
この本のテーマはずばり「自己破壊的なパターンの正体」。
「なぜ自分はいつも同じところでつまずくのか?」
── その問いに対して、ブリアナはこう答えます。
「それは、あなたを守るための“無意識の戦略”だったから」
私たちは無意識のうちに、「安全」で「変わらない」選択を繰り返します。
でもそれこそが、自分の人生を停滞させてしまう原因だったのです。
この本では、そうした「感情のしくみ」と「思考の逆流」を丁寧にほどきながら、
“山の向こう側”へ一歩踏み出す方法が綴られていました。
そして2025年。
ブリアナは新刊 『The Life That’s Waiting』 で、さらにその先を描きます。
『感情戦略』が向き合っていたのは、「内なる山」の正体。
では、その山を越えたあとに、どんな景色が待っているのか?
その“答え合わせ”のように現れたのが、本書『The Life That’s Waiting』です。
このタイトルが伝えたいのは──
今この瞬間も、あなたが“本当に生きるべき人生”は、すでに存在している。
でもそれは、自分が“握りしめている何か”を手放さなければ、手にすることができない。
つまりこの「The Life」は、まだ訪れていない未来のことではなく、
自分自身が目を背けてきた「本来の生き方」とも言えるのです。
そして、彼女はこう語りかけてきます。
“Fear pushes. Vision pulls.”
「恐れはあなたを押し、ビジョンはあなたを引っ張る」
もし、“自分で築いた壁”を乗り越えたあとに、
まだあなたが手にしていない “もうひとつの人生” が待っているとしたら──
あなたは、そちらへ向かう覚悟がありますか?
“安全”を手放せば、“可能性”がつかめる
この本を読みながら、何度も立ち止まって考えさせられたのが、
あるたった一行の言葉でした。
“You cannot hold possibility when your hands are full of certainty.”
(手が「確信」でいっぱいのとき、「可能性」は握れない)
私たちはつい、“確かなもの”や“慣れ親しんだ選択肢”にしがみついてしまいます。
なぜならそれは、「安心」や「安定」をくれるから。
でも──本当はその「確かさ」こそが、
新しい可能性の入り込む隙間を奪っていたのかもしれません。
🔍 「無難さ」は、成長の最大の敵かもしれない
・うまくいくか分からない挑戦を避ける
・人からどう見られるかを気にして本音を言わない
・望んでいない場所にとどまり続ける
それは決して「弱さ」ではなく、心を守る“安全戦略”です。
でも、その安全戦略が働き続けているうちは、
“自分で選んだはずの人生”が、どこか他人事のように遠ざかっていく。
この本はそんな状態から抜け出すための、ひとつの“設計図”を示してくれます。
🧭 Vision に向かう3つのステップ
ブリアナは、人生の転換を3つの段階に分けて描いています。
ステップ | やること | 心の動き | 自分なりの言葉 |
---|---|---|---|
Release | いま握りしめている「思い込み・期待・過去」を手放す | 安心が崩れそうで怖い | “持ちすぎていた過去を手放す” |
Receive | すでに手の中にある「喜び・恵み・才能」に気づく | 自分の価値に疑いがある | “もう、持っていたものに気づく” |
Arrive | 未来に預けていた“本当の自分”を、今この瞬間に降ろす | 「まだ早い」と思ってしまう | “ここに生きている、と決める” |
これは決して、「がんばって夢を叶えよう」という話ではありません。
むしろ逆で、「がんばらないと手に入らないと思っていたものが、すでに目の前にある」ということに気づくためのステップなのです。
💬 “掴みにいく”から、“受けとる”へ
たとえば、
・誰かに認められたくて努力していたことが、
本当は「もう十分だった」と気づく瞬間。
・「まだ私はふさわしくない」と思っていた夢に、
実はもう片足を踏み入れていたことに気づいた瞬間。
それらはすべて、“手放したからこそ、見えてくる”。
受け取るために、まずは手を空けなければならない。
この本はそう教えてくれます。
この3つのステップは、単なるワークではなく、
「生き方のモードチェンジ」そのもの。
恐れに背中を押されて動く日々から、
ビジョンに引っ張られる日々へ。
そんな静かな革命が、この本の中では始まっています。
2週間、やってみた。「言葉」が変わると、「重心」が変わる。
私はこの本に書かれていた3つのステップ──
Release(手放す)/Receive(受け取る)/Arrive(今ここに生きる)
を、2週間試してみることにしました。
📝 具体的にやったこと
タイミング | ワーク内容 | 意図・ねらい |
---|---|---|
朝 | 「3行ビジョン」をノートに書く(例:「私は丁寧に話す」「本音を隠さない」など) | “どんな行動”ではなく、“どんな自分でいたいか”を毎朝再定義する |
夜 | その日「手放せたこと」or「まだ握っているもの」を1行メモ | 無意識の執着に光を当てる練習。小さな手放しも見逃さない意識づけ |
週末 | 「Arrived Letter」=1ヶ月後の“すでに辿り着いた自分”からの手紙を書く | 「未来」ではなく「今ここ」にビジョンを引き寄せる感覚を育てる |
🌱 起きた変化
初日は正直、どこかこそばゆくて、自己啓発感に酔ってる自分が嫌でした。
でも、3日目くらいから、ある感覚の変化が起こり始めます。
“今日やること”より、
“今日どんな自分でいたいか”にフォーカスが移っていく。
そして、ToDoリストではなく、ToBeリストを書くようになった。
これが何より大きな変化でした。
✔ ただこなすだけの一日が、意味を持ち始める。
✔ 些細な会話も、自分が「どうありたいか」を基準に選べるようになる。
たとえば、
「今日は機嫌よくいよう」
「人に反応しすぎない自分でいよう」
「受け取ることに罪悪感を抱かない」──
そんなビジョンを朝に書くだけで、
意識の焦点が“外”から“内”に戻ってくる感じがしました。
Before → After:この2週間で変わったこと
Before(読後以前) | After(2週間後) |
---|---|
ToDoリストで1日が埋まっていた | **「ToBeリスト」**で “在り方” に焦点が向くように |
頑張っても達成感が薄かった | 「どんな自分でいたいか」 が行動の起点に |
人にどう見られるかを優先していた | 「自分に正直でいたい」 を判断軸にできた |
ちょっとした“言葉の変化”が、自分の行動の重心を静かにずらしてくれた感覚でした。
🧠 なぜこのワークは効くのか?
このワークが機能した理由を、自分なりに言語化してみます。
1. 「在り方」が先に来る設計になっているから
多くのタスク管理は「行動」や「成果」が先にきます。
でもこのワークは、「自分がどうありたいか」が起点。
だから、内側から行動が自然に湧いてくるんです。
2. 「今この瞬間」に意識を戻す仕組みがあるから
過去を悔やむ人、未来に不安を抱える人ほど、「今」に戻れません。
手放しメモやArrived Letterは、「今の自分」と対話するツールになりました。
3. 「言葉」で無意識を書き換えているから
“言語化”は、思考と感情を編集する行為でもあります。
ビジョンの反復によって、**「私はこういう人間でいいんだ」**というセルフイメージが少しずつ育ちます。
💬 小さなことですが、私はこう変わりました
無理して人に合わせなくなった
自分の「不安ベースの選択」に気づけるようになった
「こうあるべき」を少しずつ手放せるようになった
決して大きな成果が出たわけではないけれど、
“呼吸”の質が変わった感覚があります。
そして何より──
「恐れに背中を押されて動く」日々から、
「ビジョンに引っ張られて動く」日々へ。
この方向転換が、自分の中で確かに始まりました。
この変化がまだ“旅の途中”であることも、ちゃんと感じています。
でも、だからこそ思うのです。
一歩ずつ、「待っていた人生」の方へ歩いている。
そんな感覚こそが、本当の前進なのかもしれません。
今日できることは、“待っている人生”の扉をノックすること
まだ見ぬ人生は、未来にあるんじゃない。
“あなたが握りしめている何か”の、その向こうにある。
本書『The Life That’s Waiting』は、そう語りかけてきます。
“もっと先”にあると思っていた「本当の人生」は、
すでにすぐ近くまで来ている。
けれど、私たちの手が何かでふさがっているせいで、まだ掴めていない。
それなら──まずはその手を、そっと開いてみることから始めませんか?
✍️ 今日からできる2つの行動ワーク
1. “Release List”──「もう手放していいこと」を書く
所要時間:5分/道具:紙とペン
今日のあなたの手をふさいでいるのは、何でしょう?
「私はこうあるべき」という思い込み
「人に嫌われたくない」という恐れ
「いつか完璧になったら動こう」という延期グセ
「あの人よりうまくやらなきゃ」という比較癖
「どうせまた失敗するかも」という過去の記憶
何でも構いません。
今この瞬間、少しでも心がザワついた“握っているもの”を、ただ5つ書き出してみてください。
正解や論理はいりません。 「なぜそれを手放せないのか」は考えなくていい。ただ「自覚」するだけで一歩です。
2. “Arrived Letter”──未来から届く手紙を書く
所要時間:15〜20分/道具:できれば便箋・封筒(スマホではなく手書きがおすすめ)
これは「未来の自分から今の自分へ」ではありません。
“1ヶ月後のあなた”が、もうそこに辿り着いた前提で書く手紙です。
どんな朝を過ごしている?
人との関わり方は変わった?
心の中にどんな静けさや確信がある?
何を手放して、何を受け取った?
その状態の自分から、「いま不安で立ち止まっているあなた」へ、言葉を贈ってください。
できれば自分宛に本当に郵送してみてください。 1ヶ月後、自分の字で書かれた“すでに辿り着いた自分”からの言葉が届いたとき、 不思議と、心のどこかが追いついていきます。
🕊「一歩踏み出した人」だけが出会える景色がある
この2つの行動は、どちらも「すぐに成果が出る」ものではありません。
でも、心の奥の“向き”を、ほんの少し変えてくれるものです。
恐れに押されるままに動くのではなく、
“ビジョンに引っ張られる生き方”へ、静かに舵を切る。
その一歩目として、
今日の5分だけ、「まだ見ぬ人生」にノックしてみてください。
僕も自分に宛てた手紙を郵送してみようと思います。
本書の概要・著者紹介
📕 本書情報|The Life That’s Waiting
タイトル:The Life That’s Waiting(ザ・ライフ・ザッツ・ウェイティング)
著者:Brianna Wiest(ブリアナ・ウィースト)
出版社:Thought Catalog Books
刊行日:2025年2月
ページ数:約276ページ(ペーパーバック)
言語:英語のみ(※2025年7月時点で未邦訳)
形式:ペーパーバック/Kindle/Audible(著者本人による朗読)
本書は、「内なる山」を越えたあとに、どのように“待っていた人生”を迎えに行くかを描くエッセイ集です。
各章は短く、日記や瞑想のようなリズムで読むことができ、感情にやさしく語りかけながらも、
読者に静かな行動変容を促す構成になっています。
🖋 著者紹介|Brianna Wiest(ブリアナ・ウィースト)
ブリアナ・ウィーストは、アメリカを拠点に活動する作家・詩人・エッセイスト。
彼女の作品は、「感情」や「内面の葛藤」と丁寧に向き合う言葉で綴られており、
その語り口は、“励ます”のではなく“寄り添う”ような温かさがあります。
代表作である『感情戦略』(原題:The Mountain Is You)では、
自己破壊的な習慣を「内なる山」として可視化し、
それをどう乗り越えるかを、心理学と詩を織り交ぜながら提示しました。
📚 著作一覧(一部)
原題 | 邦題/翻訳状況 | 主なテーマ |
---|---|---|
The Mountain Is You (2020) | 『感情戦略』(日経BP) | 自己破壊の構造と、その乗り越え方 |
When You’re Ready, This Is How You Heal (2022) | ※未邦訳 | 癒しの本質と、統合的な自己回復 |
The Life That’s Waiting (2025) | ※未邦訳 | “待っている人生”と、その迎え方 |
💡 Wiestの本は「読むセラピー」としてSNS上でも人気があり、
どのページを開いても“今の自分に刺さる言葉”と出会えると評判です。
次作の邦訳を待てない方、今まさに人生の岐路に立つ方へ──
『The Life That’s Waiting』は、あなたの“問いかけの言葉”になるかもしれません。
あなたに待っている人生
正直、「また自己啓発かぁ…」って、最初は思ってたんです。
タイトルも直訳っぽくて、ふわっとしてるし。
でも、ページをめくるたびに、なんだか妙に自分の内側が静かになる感覚があって。
ああ、これは「やる気出そう!」じゃなくて、
「本当は気づいてたことを、やっと言葉にしてくれる本」なんだなって思いました。
たとえば、「まだ自分は準備できてない」って思う瞬間。
その裏には、自分に許してないだけのビジョンがあったりする。
「自由に生きたい」って言いながら、ちゃんと自由になるのが怖い。
「本当の自分でいたい」って言いながら、誰かの期待を裏切るのが怖い。
「今じゃない」って言いながら、本当は今を選ぶ勇気が出ない。
そんな“止まったままの時間”を動かすには、
なにか特別なきっかけが必要だと思ってたけど、
案外、それはただの5分のメモだったり、
自分宛の一通の手紙だったりするんですよね。
“Fear pushes. Vision pulls.”
この言葉が、何度も胸に残っています。
焦らずに、慌てずに、でも引っ張られる方向に歩いていくこと。
それだけで、
毎日の景色って、すこしずつ変わっていくんだなぁと感じました。
だからこそ、最後にもう一度、
この問いをあなたに返したい。
あなたにとって、「待っている人生」とは、どんな瞬間でしょうか?
- まだ名乗れていない本当の肩書き
- やりたいと願っていながら、ずっと後回しにしていること
- 「本当はこれでよかった」と自分に言いたかった日常
もし、まだそこに手が届いていないとしたら──
それは「届かない」のではなく、「まだ、自分に許していない」だけなのかもしれません。
ここまで読んでくれてありがとうございます。
この本は「がんばろう!」って背中を押すタイプじゃなくて、
そっと隣に座って「今のままでも、大丈夫。でも、行ってみてもいいかもね」って言ってくれるような本でした。
もし、あなたにもそういう“静かなタイミング”が来ていたら、
ぜひ手に取ってみてほしいなと思います。
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