現代の賢人たち

第1話:「焦りは幻想だ。」今、結果が出ていない自分へ【Hormoziが語る、成果を生む人の“思考の構造”】

── Alex Hormoziが250億を超えて気づいた“急がない勇気”


👤 Alex Hormoziって誰?

再現性ある成功を語る、リアルな実業家

起業家や自己啓発界隈でよく見る“ビジネス系インフルエンサー”の中にあって、
Alex Hormozi(アレックス・ホルモジ)は、どこか異質な存在です。

派手な肩書きや情熱的なトークではなく、
あくまで冷静に、淡々と、**数字と行動に裏打ちされた「本物の成功論」**を語る男。

  • 30代前半で、Acquisition.com(複数事業の投資会社)を設立
  • 2024年、グループ全体の年間売上が250億円を突破
  • 派手な広告はせず、主にYouTubeや書籍『$100M Offers』『$100M Leads』で世界中に影響を与えている

彼の言葉は、
「キラキラした夢」ではなく、
「泥くさくても、地に足のついた成功」を目指す人にこそ響く。

僕もその一人でした。


「なぜ、こんなに頑張ってるのに、進んでいる気がしないんだろう」

SNSを更新して、仕組みを改善して、学びをインプットして。
「やるべきこと」はちゃんとやっている。むしろ、結構頑張っている。

…でも、数字が伸びない。

  • 投稿の反応が薄い
  • 売上が安定しない
  • 思いつく限り手を打っても、結果がついてこない

そんな日々に、自分でも気づかないうちに、焦りが積もっていきました。

僕は「動き続ければ、いつか成果が出る」と信じていた。
でも、Alex Hormoziの動画を見たとき、それが幻想だったと知ります。

彼は言いました。

“Rush is imaginary.”
「焦りは幻想だ。」

この言葉に、全身がしびれたような気がしました。

Hormoziは語ります。
彼自身もかつて「とにかく変えて、動いて、進んでる感を出すことが成長」だと信じていた。

でもある時、それがむしろ事業を鈍らせていたと気づいた。

事業でも、発信でも、変えるたびに20%成果が落ちる。
これは「体感」ではなく、「数字で証明できる事実」だった。

僕はこの話を聞いて、ある種の安心と、背筋が伸びるような覚悟の両方を感じました。

「まだ大きな成果は出ていない今だからこそ、
この考え方に出会えてよかった。」と。

「もっと早く」
「もっと目立たなくちゃ」
「もっと新しいことをやらなきゃ」

そう思っていた日々に、ブレーキではなく、“視界”をくれた言葉でした。


第2章|変えることのコスト:改善は“マイナス20%”から始まる

「何かを変えた方がいい」
「改善すれば、もっと良くなるはずだ」

僕らは、そうやって日々の行動や仕組みを見直していく。

でも、Hormoziはここに**とてもシンプルで、でも見落とされがちな“落とし穴”**を指摘しました。

それが、

「変化には必ず“コスト”がある」
という事実です。

📉 変えた瞬間、成果は20%下がる。

Hormoziは、「何かの仕組みを変えると、短期的に必ず20%ほどパフォーマンスが落ちる」と語ります。

営業フロー、顧客対応、オンボーディング、発信の切り口──。
それがどれだけ“良さそう”に見えても、人が関わる変化には“慣れの損失”がある

つまり、「変化=成果の減少」は“避けられないコスト”ということ。

🧑‍💼 営業職としての実感:変えては落ち、落ちては焦り

これは、自分にも強烈に思い当たる話でした。

  • 商談トークの順番を変える
  • スライド資料を毎週更新する
  • アプローチのタイミングを微調整する

…やってることは全部「改善」だった。そう信じていた。

でも実際は、“できている感”に浸っていただけで、成果は伸び悩んだまま
むしろ、「変えたせいで下がっていた」ことにすら、気づいていなかったんです。

⚖️ 成果+5%のために、−20%を背負うのか?

Hormoziは、こう問います。

「たとえばその改善案、5%の成果向上を生むとする。
でも確実に20%落ちるとわかっていて、やる価値はあるか?」

ほとんどの場合、答えはNOです。

🧠 変えなければ、自然と5%成長する

しかもHormoziは、こうも言っていました。

「変えなければ、自然に+5%の成長がある」

なぜなら、人もチームも“慣れて洗練されていく”から。

変えなければ、勝手に良くなる。
変えれば、一時的に悪くなる。

この事実に気づいたことで、僕は「改善」にブレーキをかけるようになりました。

「やるべきことは、変えることじゃなく、“育てること”だったのかもしれない。」


第3章|ICEフレームワーク:直感じゃなく、構造で選ぶ

Hormoziは、「改善」を判断するためにICEというシンプルな評価軸を使っています。

項目意味たとえば…
Impact(影響力)成果へのインパクトの大きさ「これがうまくいったら、売上にどれくらい影響するか?」
Confidence(確信度)実現性・効果への確信「これは本当に成果が出ると言える根拠があるか?」
Ease(実行のしやすさ)実行コスト/スピード「手間・費用・時間をどれくらいかけずに実行できるか?」

すべてのアイデアをこの3項目で評価し、スコアの高いものだけ実行する
それが、無駄な損失を防ぐコツだと言います。

📋 実際にやってみた:自分の改善メモをスコア化

最近、自分でもやってみました。
日々の改善アイデアをICEで採点してみたんです。

  • トークの導入を変える → I:2 / C:2 / E:3 → 計7
  • 資料テンプレを刷新 → I:4 / C:4 / E:1 → 計9
  • 初回訪問のシナリオ統一 → I:5 / C:5 / E:4 → 計14 → 即実行!

数値化するだけで、「なんとなく良さそう」が驚くほどクリアになる。
直感ではなく“構造”で選ぶ習慣が、ここで生まれました。

🤖 AIが、ICEのスコアを引き上げてくれる

さらに最近は、AIの活用がこのスコア自体を底上げしてくれると実感しています。

たとえば最近、営業資料をgammaで作ってみました。
そのまま出せるものではなかったけど、骨組み作りには最高でした。

Ease(やりやすさ)は確実に上がった。

さらに、ChatGPTなどとの対話を通じて、
「これで合ってるかな?」という不安が整理され、Confidence(確信度)も上がる

AIは、“判断の精度”を支えるパートナーにもなりうると感じています。

「恐れず、試してみること」 それ自体が、ICEを動かす第一歩なんだと思います。


🚪まとめ:焦らず、変えすぎず、選んで進む。

  • 成果が出ないのは、「努力が足りないから」じゃないかもしれない
  • 動いてるのに進まないのは、「変えすぎているだけ」かもしれない
  • 焦らず、今のやり方を「育ててみる」ことも、立派な前進

Hormoziの言葉に出会ってから、僕は毎週「何を変えるか」ではなく、
「何を続けるか」を考えるようになりました。

それだけで、ちょっとだけ呼吸が深くなった気がします。

“Rush is imaginary.”
焦りは幻想だ。

今、すぐに成果が出ていない人にこそ、届けたい言葉です。


次回は、Hormoziが語った“深掘りすべきたった1つの価値”について。
第2話|「“自分には何もない”と思う人にこそ伝えたい、たった一つの価値の見つけ方」

  • この記事を書いた人

まっきー

「マキログ」は、身体を鍛え、心を整え、思考を磨く——そんな“日々の実験”を記録するブログです。 本の要約や海外インフルエンサーの翻訳を通して、内側から人生を整えていく感覚を綴っています。

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