3分名著シリーズ

「タフティの原理」を徹底解説|現実編集フレームを今日から点灯させる方法【前編】

いつでも、人生の主人公は自分だ――
そう思って生きてきたけれど、社会に出たとたん、自分が“脇役”のように感じる瞬間が増えていった。

誰かの期待に応えようとしたり、空気を読んで発言を控えたり。
気づけば、自分の人生なのに“観客席”から眺めているような感覚に襲われていた。

そんなとき、あるYouTuberの動画で『タフティ・ザ・プリーステス』という奇妙なタイトルの本を知った。

最近はもう“引き寄せ本”なんて卒業したつもりだったけど、
なぜかこれは――「読まなきゃ」と思った。

実際に手に取ってみて、よかったと思っている。
ただし、断っておくとタフティというキャラは好きじゃない。
口調もきついし、偉そうだし、ちょっと怖い。笑

けれど、その違和感の奥に、とてつもない真実が潜んでいた。

この本に書かれていたのは、いわゆる“願えば叶う”なんて甘い話ではない。

現実はフレームの連続であり、自分が監督として選び直せる――
まるで映画のように、編集可能な人生。

この記事では、そんな『タフティ・ザ・プリーステス』の全貌を、
どこよりもわかりやすく、かつ実践的にまとめていきます。

あなたがもし今、「自分の人生を生きていない」と感じているなら――
この本が、そしてこの記事が、“フィルムを書き換える”きっかけになるかもしれません。

目次

Lesson 1|Two Screens― あなたは、どちらのスクリーンを見て生きていますか?

“When attention drifts entirely to one screen, you fall asleep.”

「内と外」どちらかに偏れば、あなたは“眠っている”

タフティが最初に伝えてくるのは、私たちの意識は常に「二枚のスクリーン」を見ているということ。
それはまるで、映画館で同時に2本の作品が流れているような感覚だ。

1つは「内的スクリーン」。
これはあなたの頭の中にある、思考・感情・記憶・想像・セルフトーク。

もう1つは「外的スクリーン」。
これは目の前に広がる現実世界。景色、対話、動作、スマホの画面までも含む。


タフティは言う。
どちらか一方のスクリーンに意識が偏ると、人は“眠ってしまう”のだと。

たとえば──

  • 電車の中で、ずっと昨日の失敗を思い返している。

  • 会話中、相手の表情も空気も感じず「自分の考え」に没頭している。

それは、内的スクリーンに意識が埋もれている状態。
まるで夢の中に沈んでいるような、“現実との接点を失った自分”だ。

逆に──

  • 外側の出来事に振り回され、他人の言葉に反応し続けている。

  • 感情や違和感に気づかず、ただ日々を“こなしている”。

それは、外的スクリーンだけを見ている状態。
そのときあなたは、**ただの“紙人間”**になってしまっている。


タフティが教える“目覚めた状態”とは──
この二枚のスクリーンを、同時に見ている状態。

たとえば:

  • 誰かと話しながら、自分の反応にも気づいている

  • 現実を観察しつつ、内面の声も「今、こう感じてるな」と気づいている

この意識の“分割”が起きたとき、あなたは
「自分の人生を自分の手に取り戻す」状態に入る。


🧭 今日からの活かし方(実践トレーニング)

  • ✔︎ 1日3回、立ち止まって問いかけてみる:
     →「今、私はどちらのスクリーンを見ている?」

  • ✔︎ 会話中に一瞬だけ、自分を内側から見てみる:
     →「今、何を考えてる?どんな感情になってる?」

  • ✔︎ 通勤中・歩行中に練習する:「前を見ながら、内面も観る」同時観察モード

この練習こそが、“目覚めのベース”を築く。
そしてこの状態こそが、後に学ぶ「現実を編集する力」の入口となる。

Lesson 2|Walking in Your Dream― あなたの人生は、“すでに撮影された映画”の中にある

“You are strolling through a movie that has already been filmed.”


未来は「創るもの」ではなく、「すでにあるフレーム」から選ぶもの

この章でタフティが語るのは、人生そのものに対する根本的な捉え方の転換だ。

私たちの人生は、1秒ごとに新たに“創られている”わけではない。
むしろ──「すでに撮影された映画の中を、私たちは歩いている」

ここで言う“映画”とは、無限に存在している可能性のフレーム(=シーン)のこと。

あなたが“未来”だと思っているものは、どれも既に存在していて、
あとはどのシーンを選び、そこに意識の光を当てるか──
つまり“点灯”させるかどうか、だけが問われている。


この考え方は、一般的な「引き寄せの法則」とは一線を画す。

  • 引き寄せは、“未来を創る”という発想が基本

  • タフティは、“未来を選んで点灯する”というスタンスを取る

前者は「願う」「叶える」方向性。
後者は「選ぶ」「照らす」方向性。
この違いは非常に大きい。


たとえば──

あなたが「海外で働く自分」を想像したとする。
その未来は、どこか“遠い場所にある願望”ではない。
すでに存在しているフレームの1つだ。

あとは、それを「現実のシーンとして点灯させる」だけ。
そしてそのスイッチは、あなたの注意と意図にある。


🧭 今日からの活かし方(実践トレーニング)

  • ✔︎ 今日叶えたい1つの小さな未来を“ワンシーン”で思い浮かべよう
     例:会議で堂々と話して拍手されている/帰宅後に安心して笑っている自分

  • ✔︎ それを“願望”として見るのではなく、「もう撮影されている映像」として受け止める

  • ✔︎ 意識の中で、「これを点灯する」と宣言してから行動を始めてみる

あなたの人生は、創作ではなく編集である。
どの未来フレームに光を当てるか? それだけが問われている。

Lesson 3|Welcome to ‘Reality’― 創るな、照らせ。それが現実のルールだ。

“Reality is not created. It is selected and lit.”


“引き寄せる”時代は終わり。“点灯”が本当の現実操作

この章でタフティは、
これまでの「引き寄せる」「頑張って願う」発想に、明確なNOを突きつけます。

現実は、創るものではない。
選び、そして“照らす”ものなのだ。

この「照らす」という言葉が、本書におけるキーワード。


では、どういうことか?

現実とは、あなたの意識が“どこにライトを当てているか”によって決まる。
無数に存在する可能性の未来フレームの中から、
意識のスポットライトを当てたものだけが、現実として“浮かび上がる”のです。

例えるなら──

あなたの人生は、舞台上に並ぶ無数の場面セット。
その中から、「今この場面にスポットライトを」と選んだ瞬間に、
俳優(=現実の出来事)が動き出す、という仕組みです。


そして、ここがポイント。
願うとか、祈るとか、執着するのではない。

「これは当然の未来だ」という、
落ち着いた確信とともに照らすこと。

これが、“外的意図”と共鳴する姿勢なのです。


🧭 今日からの活かし方(実践トレーニング)

  • ✔︎ 叶えたい未来を「映像」にする(例:営業で契約書にサインをもらっている姿)

  • ✔︎ それを“欲しがる”のではなく、「これは当然、来る場面」として思い出す

  • ✔︎ 1日3回、目を閉じて5秒間、意識の光をそこに当てる

それは“引き寄せ”ではなく、“選んで照らす”という新しい現実操作の始まり。


Lesson 4|Observing Consciousness― 「自分を見ている自分」が、人生の編集室に入る鍵

“I see myself and I see reality.”


自分を見ている意識。それが“監督席”に戻る方法

この章で語られるのは、「自己観察意識(self-observing consciousness)」の力。
つまり、“考えている自分”を、もう1人の自分が見つめる視点のことです。

私たちは普段、感情に反応し、思考に飲み込まれています。

  • 怒られたらムッとする

  • 予定が狂ったらイライラする

  • SNSで誰かを羨んで落ち込む

それはまるで、テレビのチャンネルを勝手に変えられているような状態。
あなたは“視聴者”であり、“主導権”を奪われている。


ではどうすればいいのか?

「私は自分を見ている。そして現実を見ている」

この一言が、あなたを“紙人間”から“編集者”に戻すスイッチになります。

まるで、映画の中に入り込んでいた俳優が、
急にセットの裏から「これは演技だったんだ」と気づくような感覚。

自分を一歩引いた視点で見たとき、
感情は反応ではなく“素材”になり、行動には“選択”の余地が生まれる。


タフティはこう教えます。

目覚めた者だけが、現実を編集できる。
そして目覚めとは、ただ「自分を見ている」ことに他ならない。


🧭 今日からの活かし方(実践トレーニング)

  • ✔︎ 感情が大きく動いたとき、「私はそれを見ているか?」と問いかけてみる

  • ✔︎ 朝・昼・夜に1回、「私は自分を見ている。そして現実を見ている」と口に出して言う

  • ✔︎ 鏡の前でそれを唱えてみると、驚くほど“主観”から抜けられる

この一言が、現実の「自動再生」から「意図的編集」への一歩になる。

Lesson 5|Constructing Reality― 未来のフレームは「意図の光」で点灯する

“A future frame is illuminated by outer intention.”


現実を動かすのは「願い」ではなく「外的意図」

この章では、タフティ思想の中でも特に重要なキーワードが登場します。
それが、「外的意図(outer intention)」という力です。


これまで私たちは、こう考えてきました。

現実を変えるには、強く願い、努力して、行動しなければならない。

でもタフティは言います。
「それは、内的意図。つまり、自分の力だけで現実を押し動かそうとする“内側の圧力”だ」と。


では、外的意図とは何か?

それは、「世界そのものが、あなたの意図を受け取って動いてくれる力」のこと。
つまり、あなたが現実を“グイグイ引っ張る”のではなく、
“照らして委ねる”ことで、世界があなたを運んでくれる流れが生まれる。

その力が作動する鍵こそ、次の概念──
「三つ編み(プラット)」=意図のスイッチです。


🧭 今日からの活かし方

  • ✔︎ 自分の願望を1つ「未来のワンシーン」に変換してみる(例:喜びを分かち合う瞬間)

  • ✔︎ それを「世界が喜んで用意してくれる」と信じて、強く“願わず”に照らす

  • ✔︎ 三つ編みを使って、背中からそのフレームへ“光を送る”イメージを練習する

外的意図は「手放した意図」によってのみ、動き出す。


Lesson 6|The Braid(Plait)― 三つ編み。それは、現実のスイッチである。

“Feel the plait lift away from the spine — this is the switch.”


“意図の光”は、背中から放たれる

この章で初めて登場するのが、
「三つ編み(Plait)」という意図操作の“身体的スイッチ”

それは、肩甲骨の間から背骨にかけて、外側に浮き上がるような位置にある感覚器官です。


ここが本書の面白いところ。

タフティは現実を操作する中心が“思考”にあるとは言いません。
むしろ、「意図は背中から出る」とさえ言い切ります。

意図は考えるものではなく、“感じて放つもの”
そしてそれは、プラットを通して光となり、未来のフレームへと届く。


この感覚を身につけられるかどうかが、
紙人間(=自動反応で動く人)と、生きた人物(=意識的に選ぶ人)の分かれ道なのです。


🧭 今日からの活かし方

  • ✔︎ 朝、1分だけ背中に意識を向けてみる
     → 「肩甲骨の間から意識が後ろへ伸びていく」感覚を持ってみる

  • ✔︎ はっきり感じられなくてもOK
     → 「意識して向けようとすること」そのものがスイッチになる

プラットは“確信”ではなく、“意図の微熱”で目覚める。


Lesson 7|How to Use the Plait― 現実を点灯させる4ステップ

“Focus on the plait, imagine the scene, and release it.”


三つ編みを使った「現実点灯」の手順

ここでは、三つ編みを使って未来のフレームを点灯させる4ステップが明快に提示されます。
これが、タフティ流・現実編集の基本フォーマットです。


✅ タフティ式「点灯の4ステップ」

  1. 三つ編みに意識を向ける
     背中の“光源”に、そっと意識を集める

  2. 未来のワンシーンを映像で思い描く
     例:目標達成の瞬間、安心して眠る夜、誰かと笑い合うシーン

  3. その映像に三つ編みから“光を送る”
     頭ではなく、背中から照らすイメージ

  4. そのまま執着せず、忘れて行動に戻る
     これが最も重要なポイント:「点灯して、離れる」


この4ステップは、「意志の力」で押すのではなく、
“存在の姿勢”として放つ技法です。


🧭 今日からの活かし方

  • ✔︎ 夜寝る前に、1日1回だけこの4ステップを行ってみる

  • ✔︎ 未来のシーンは“完了形”で描写する(例:「できた」「味わっている」)

  • ✔︎ 点灯後は「まぁ、なるでしょ」と軽く笑って寝るくらいがちょうどいい

プラットで照らし、そして手放す。
この“点灯して忘れる技術”こそ、タフティが教える現実操作の真骨頂。

“紙人間”から抜け出すための7つのレッスン

現実は創るものではない。選び、照らし、そして委ねるもの。
タフティが繰り返し語るこの原則を、ここまでで7つのレッスンに分けて学んできました。


🧠 Lesson 1〜7の超要約

Lesson学びの要点覚えておきたい動作
1|Two Screens2枚のスクリーンを“同時に見る”意識内と外を同時観察する習慣
2|Walking in Your Dream人生はすでに撮影済みの映画“未来のシーンを選ぶ”意識
3|Welcome to Reality現実は“創らず、照らす”もの願望を点灯するマインドセット
4|Observing Consciousness自分を見る意識が目覚めの鍵合言葉:「私は自分を見ている」
5|Constructing Reality外的意図が現実を運んでくる意図の光を“照らして手放す”
6|The Braid(三つ編み)意図は背中=三つ編みから放たれる三つ編みを意識するトレーニング
7|How to Use the Plait未来を点灯させる4ステップ三つ編み → 映像 → 光 → 忘れる

この7つのレッスンを通じて、
あなたは「反応するだけの紙人間」から、
“自分の現実を編集する生きた人物”への入り口に立った状態です。


🔜【次回予告】後編では「存在の質」と「現実との一致」へ進む

現実は、がんばって押し出すものではなく、“なりきる”ことで自然と動く

後編(Lesson 8〜14)では、次のようなテーマを扱っていきます:

後編の見どころ(予定)

  • 「反応」ではなく「演出」する人生とは?

  • 重要性が現実を重くする、という逆説

  • “なりきる”ことが現実を固めていくメカニズム

  • “今ここ”にいることが、最大のパワーになる理由

  • 外的意図を呼び込む「静かな確信」のつくり方


📥 あなたにできる、今日からの1ステップ

📌 1日1フレーム。未来を点灯してから眠ろう。

今日の夜、
あなたの中にある“なってみたい未来の一瞬”を映像で思い描き、
その映像にそっと意図の光を送ってから眠ってみてください。

それが、紙人間から卒業する第一歩です。

👇【後編はこちら】

  • この記事を書いた人

まっきー

「マキログ」は、身体を鍛え、心を整え、思考を磨く——そんな“日々の実験”を記録するブログです。 本の要約や海外インフルエンサーの翻訳を通して、内側から人生を整えていく感覚を綴っています。

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