目次
「やりすぎ」が、あなたの収入を減らしているかもしれないという話
たくさんのことを抱えて、毎日走っているのに──
なぜか、成果が出ない。
努力している。行動している。
でも、どこか空回りしている感覚がある。
「きっと、もっと頑張ればいい」
「もっとやれば、もっと稼げるはずだ」
そんなふうに思っていた僕にとって、この動画は“痛烈なブレーキ”だった。
語っていたのは、Alex Hormozi。
30代で250億企業を築いた実業家が放ったひとことは、こうだ。
“Doing more is making you less.”
「やりすぎることが、むしろ成果を減らしている。」
彼はある女性の話を紹介していた。
5つのビジネスを掛け持ちし、子育てをしながら働くシングルマザー。
毎日全力で頑張っていたけれど、どの事業も伸び悩み、結果的にすべてが苦しくなっていた。
Hormoziは彼女にこう伝えたという。
「今、あなたは“5人の子ども”を抱えているようなものです。
でも、全員を平等に育てるのは不可能なんだ。」
耳が痛いなんてもんじゃなかった。
やれることが多い分だけ、僕は“削ること”を避けてきた。
「集中したら他を失う気がして」全部をちょっとずつやっていた。
でもHormoziは、容赦なく切り込んでくる。
「1つのことを選べ」
「まるで、我が子から1人を選べと言われるような覚悟で」
「創造性を“破壊”に使うな、“集中”に使え」と。
僕はこの動画を見て、深く納得した。
──そして少し怖くなった。
今の自分が、無意識に「成果を遠ざける選択」をしていたことに。
ここから紹介するのは、Hormoziが語る「やらないことが、最大の成果を生む理由」。
もしあなたが、今いくつものタスクやアイデアに囲まれて苦しくなっているなら──
きっと、何かが見つかるはずです。
成果が出ないのは、努力が足りないからではない
僕たちは、つい信じてしまう。
「もっと頑張れば、もっと稼げる」
「もっと学べば、もっと成果が出る」
「もっとやれば、きっと変わる」
──でも、Hormoziは真逆のことを言います。
“You are drowning in opportunities.”
「あなたは、チャンスに溺れている」
本来は「チャンス」として見えていたものが、
気づけば「重荷」になり、思考を鈍らせている。
やるべきことを絞りきれず、全部に少しずつ手を出してしまう。
その結果、エネルギーも時間も分散されてしまう。
成功している人の多くは「何をやったか」ではなく、
「何をやらなかったか」で語れる。
Hormoziも言います。
「優れた起業家は、“取り組む価値のある数少ない選択肢”だけを見極めている」
「そして、それ以外は全部、見なかったことにするんだ」
この話を聞いたとき、僕の頭に浮かんだのは
未完成のプロジェクト、積読された本、手をつけたけど止まっているタスクたち。
それらすべてが、知らぬ間に「集中力の漏れ」を生んでいた。
やってる“つもり”でも、何ひとつ深まっていなかった。
「忙しいのに成果が出ない人は、“量”じゃなく“選び方”を見直すべきだ」
この一言が、僕の中で“スイッチ”になった。
選択しないことが、すべてを中途半端にする
“You don’t need more time. You need more focus.”
「あなたに必要なのは“時間”ではなく、“集中”だ」
──Hormoziのこの一言に、僕は完全に打ちのめされた。
SNS運用、動画制作、ブログ、筋トレ、育児、仕事……
僕は「時間が足りない」と言いながら、
実は“集中”がどこにもなかった。
どの作業も気になって、どれにも深く没頭できない。
常に通知に気を取られ、アイデアが浮かんでは別のことに飛んでしまう。
ホルモジは言います。
「ほとんどの人が“優先順位”を決められないのは、怖いからだ」
怖い?
そう、何かを捨てるのが怖いのだ。
「やらない」という選択には、結果の責任が伴う。
そしてその責任を避けて、“なんとなく全部やる”という道を選んでしまう。
けれど、その“全部やる”が、結局「全部中途半端」にしてしまう。
“一点突破”が利益を生む
Hormoziが関わる企業でも、
売上を爆発的に伸ばすときは「一つのオファー」に集中するという。
商品を1つに絞る
販路を1つに集中する
メッセージを1つに絞る
それだけで、利益率が跳ね上がる。
僕自身も、「全部やらなきゃ」と焦っていたけど、
この動画を観てからは、まず「1日1つだけやる」と決めた。
すると、少しずつだが、作業に没頭できるようになり、
気づけば“完了する喜び”が戻ってきた。
「集中は、自分を信じる勇気の表れだ」
──この言葉が、今の僕の合言葉になっている。
見せかけの進捗 vs 本当の成長
──改善のたびに、実は“遠回り”していないか?
“Every improvement comes with a cost.”
「すべての改善には、代償がある」
「新しいことを始めたから、前に進んでる」
「改善したから、良くなってるはず」
…そう信じたくなる気持ち、よくわかる。僕もそうだった。
でもHormoziは言う。
「何かを変えた瞬間、成果は20%落ちる。それは例外なく、必ずだ。」
「変化」=“一時的な劣化”を伴うもの
例えば――
セールスの台本を変えた
インスタのデザインを新しくした
商品ページの導線を再構築した
たしかに“良さそう”ではある。
けれど、その“良さそう”を人はすぐに使いこなせない。
なぜなら、新しいものには慣れの損失があるから。
そしてその損失は、たいてい20%の成果ダウンとして現れる。
「やった感」と「成長感」は違う
僕たちは、行動した直後に“やった感”を得やすい。
でも、それが成果につながるとは限らない。
「改善の数=成長の数」ではない。
むしろ、改善が多すぎると、育てるべき基盤が根づかない。
Hormoziは「大半の人が“成果を出す前”に改善しすぎている」と警鐘を鳴らす。
これは、本当にグサッと刺さった。
僕も今まで、何度もLP(ランディングページ)を変えた。
動画の構成をいじった。セールス文を微調整した。
でも、そのたびに効果測定もせず「良くなってるはず」と思い込んでいた。
バフェットの“パンチカード理論”を応用せよ
Hormoziが引用したのは、投資家ウォーレン・バフェットの言葉。
「もし一生に10回しか投資できないとしたら、
あなたはもっと慎重になるだろう。」
つまり、改善にも“パンチカード”を持てということ。
今変えるべきか?
本当にインパクトがあるか?
1ヶ月寝かせてもまだやりたいか?
衝動的に変えたくなったら、まず保留リストに置く勇気を持とう。
それは、逃げじゃない。むしろ成果に対する敬意だ。
創造性の正しい出口を持て
──“都市を焼きたくなる衝動”との共存法
“You don’t have to burn down the city. Just repaint it.”
「都市を焼き払う必要はない。ただ、塗り替えればいい。」
これはHormoziが、自身のADD(注意欠如/多動性)と付き合いながら築いてきた経験に基づく言葉だ。
新しいことを思いつくと、つい全部壊したくなる。
今やってる事業に飽きて、新規事業を始めたくなる。
仕組みに不満があると、一気に刷新したくなる。
…わかる。僕もそうだった。
でも、Hormoziは言う。
「その衝動、“使い方”さえ間違えなければ、最大の武器になる」
創造性の“出口”を間違えると、本業が燃える
創造性の衝動を、
・方向転換に使うと→進んでた道を捨ててしまう
・新規事業に使うと→既存の利益構造を破壊してしまう
つまり、創造性は本業を破壊する火種にもなる。
この火をどう扱うかが、経営者・発信者としての“成熟”なんだ。
Hormoziの選択:「本業に火をつけない」構造をつくる
Hormoziはこの火を「マーケティングやコンテンツ制作」に注いでいる。
動画編集
コピーライティング
広告クリエイティブ
商品パッケージの微調整
本業の“周辺”を楽しく塗り替えながら、軸は一切ぶらさない。
このバランス感覚が、結果的に「創造性=加速装置」となっている。
自分の創造衝動に、正しい“出口”をつくる
僕自身も最近、この考え方に救われている。
「新しいメディアを始めたい」
「ノートのレイアウトを変えたい」
「肩書きを変えたい」
その衝動は、“今の軸”を壊すのではなく、装飾として遊ぶ場所に使えばいい。
たとえば――
✔ 発信はテンプレだけ変えてみる
✔ 見せ方だけ変えてみる
✔ 中身はそのままで、切り口を変えてみる
それだけで、気分はスッキリするし、成果にはダメージがない。
「都市を燃やすな。ペンキで塗れ。」
この言葉が、今日も僕を“火事”から救ってくれている。
本当に価値あるアイデアは、1ヶ月経っても残っている
──「即採用」は、危うい。
“If it’s a great idea, it’ll still be great next month.”
「もし本当に価値あるアイデアなら、来月も価値があるはずだ。」
Hormoziは「アイデアは熱いうちに!」という通説に、冷や水をかける。
なぜなら、熱に浮かされた判断ほど、事業を狂わせるものはないからだ。
「神アイデア」ほど寝かせろ
ビジネスをやっていると、時折 “降ってくる”感覚がある。
「これだ!」「絶対当たる!」
でも、そのテンションで即導入してきたものほど――
現場で使われなかった
数ヶ月で黒歴史になった
ユーザーに刺さらなかった
…そんな苦い経験、ありませんか?
Hormoziも、そうだったと語っています。
だからこそ、今は「Big List戦略」を実践している。
Hormoziの「Big List戦略」
思いついたアイデアはすぐには実行せず、すべて1つのリストにまとめる
毎月末、そのリストを見返して「まだ魅力的に思えるか?」を確認する
1ヶ月経っても魅力があれば、はじめて検討対象に入れる
この“寝かせる”プロセスによって、感情ではなく構造的な評価が可能になる。
アイデアは「熟成」で価値が浮き彫りになる
人は、感情のテンションに左右されすぎる。
熱いうちはなんでも良く見える。でも、それは幻だ。
1週間後に見返しても「やっぱいいな」と思えるか?
1ヶ月後に冷静な頭で見ても「これは確かに強い」と言えるか?
その答えだけが、“本物のアイデア”を選び抜いてくれる。
僕自身も「冷却期間」を意識しはじめた
僕も最近、アイデアを出すたびに「それ、今じゃなくていい?」と問いかけるようになった。
ノートに書いておく
AIに相談して整理しておく
リストを毎週振り返る
不思議なことに、1週間後には忘れているものがほとんどなんですよね(笑)。
でも、逆に1ヶ月経っても「これはやりたい」と思えるアイデアには、絶対的なエネルギーが宿っている。
「即断より、戦略的保留を。」
それがHormozi流のアイデア管理術。
やらない覚悟が、最大の成果を生む
──「もっとやる」は、もう古い。
Alex Hormoziが最後に伝えるのは、
“何をやるか”ではなく、“何をやらないか”を選ぶ力です。
“Saying no is a strategy. Not a weakness.”
「断ることは、戦略だ。弱さじゃない。」
“もっとやる”は、成果を遠ざける
商品を増やせば、売上が上がる?
施策を重ねれば、改善される?
チャンネルを増やせば、認知が広がる?
…そう信じて、僕たちは“やること”を増やしてしまう。
でも現実は逆で、「多動の罠」にハマっていく。
エネルギーが分散し、
施策の検証ができず、
「何が効いたのか」がわからない。
「忙しそう」な姿が、ただの空回りになっている。
“やること”より、“重みを乗せる”こと
Hormoziが語る理想の働き方はシンプルです。
「たった1つのことに、全力を注ぐ」
同じ投稿でも、磨いてから出す
同じ商品でも、愛を込めて届ける
同じサービスでも、徹底して仕組み化する
「やらないことで、深くなる」
そんな逆説的な生き方に、いま多くの人が共感しています。
“創造性”は削る方向に使え
僕もこの言葉には大きくうなずきました。
もっと見やすく、もっと短く
もっとシンプルに、もっと伝わる形に
もっと、削って、削って、本質だけを残す
「派手さ」より「精度」
「多さ」より「深さ」
そこにこそ、いまの時代に必要な創造性がある。
「選んだ道」に重みをのせる生き方へ
最後にHormoziが語ったこの言葉が、すべてを物語っています。
“If you only had 10 punches in your life, you’d make each one count.”
「人生で10回しかパンチを打てないなら、1発1発に意味を込めるはずだ。」
すべてに手を出さなくていい
すべてを叶えなくてもいい
たった一つの道を、重く歩いていく
それが、“削ぎ落としの成功法則”です。
🧭 あなたへの問いかけ
あなたの“やらないリスト”には、何が並んでいますか?
今、やっていることの中で「削っていいこと」はありませんか?
「やらない覚悟」が、あなたをもっと自由にすると思いませんか?
この記事があなたの成功の一助になれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
【参考動画】