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『今の科学で「絶対にいい!」と断言できる最高の子育てベスト55』
「子育てって、正解がないからこそ苦しい。」
そう感じたことはありませんか?
・ほかの子と比べてしまう
・ついイライラして怒ってしまう
・どう関わればいいかわからない
僕自身も子育て真っ只中ですが、正直、迷いだらけです。
そんなとき出会ったのが、『最高の子育てベスト55』。
科学的な根拠に基づいた子育て法が、やさしい言葉で紹介されていて、「これならやってみよう」と思えることがたくさんありました。
著者のトレーシー・カチローさんは子育て中に
「科学的なデータに基づく実践的なアドバイスをまとめた本はないだろうか」
と思っていたそうです。
そんな著者自身の願いを叶えた本書は、全て科学的データを吟味して書かれております。
主に6歳までの時期を重視した本書ですが「子育て中の方」はもちろんのこと「6歳を過ぎたお子様のいらっしゃる方」も一読の価値ありです。
大切なこと
大切なことはシンプルです。
一緒にいるときはかまってあげる。
たくさんおしゃべりをする。
あたたかくしつける。
たくさん抱きしめる。
睡眠をしっかりとらせてあげる。
以上です。
そのヒントが本書には詰まっています。しかし、子育てに正解はありません。
親も子もひとりひとり違うからです。
全てをマネできませんし、マネする必要もありません。
自分にあった、我が子にあった方法を模索していきましょう。
悩みや不安を吹き飛ばす魔法のような子育て術はありませんが、少しでも気が楽になれるようなヒントを紹介できればと思います。
最大の欲求を満たしてあげる
子どもの最も強い欲求は、「親と一緒にいるときに安心すること」です。
出典:最高の子育てベスト55
安心感を与える3つのこと
- ママの匂い
- お腹の中で聞いた音
- 慣れた動き
以上が安心感を与える3つです。
ママの匂い
妊娠7ヶ月もすれば、胎児は母親の匂いがわかるといいます。
体臭から毎晩あなたが塗っているボディクリームまで。
安心できる匂いをかぐと、泣き止むことがわかっています。
お腹の中で聞いた音
お腹の赤ちゃんは、中にいる頃から母親の歌や本の朗読を聞いています。
その歌や朗読を聴きたがり、安心感を覚えます。
残念ながら父親の声は胎児には届かないことがわかっています。
しかし、夫婦の愛情や絆を育む時間に最適ですので一緒に朗読するのがいいでしょう。
慣れた動き
体を密着させて散歩しましょう。
お腹の中にいた時の慣れ親しんだリズムが安心感を与えます。
メリットがすごい
安心感を満たすメリットとしては
脳内の健全なストレス反応システムが発達し、必要に応じてストレスホルモンを減らす。
学習・理解に必要な神経回路を守り、心血管と免疫システムが正常に機能する。
ストレスの悪影響を和らげ、小さな生活上のストレスを「成長のチャンス」に変えられる。
などが挙げられます。
脳だけでなく免疫システムにまで関わるのは驚きですね。
子どもが求めているのは、「一緒にいるときに安心できること」。
本書では、ママの匂い・お腹の中で聞いた音・慣れた動きが、
赤ちゃんにとって大きな安心要素になると紹介されています。
僕も、夜泣きがひどかった頃、妻の服を枕元に置いたらすっと泣き止んだことがありました。
あの瞬間、「安心って、理屈じゃないんだ」と思ったのを覚えています。
あなたのお子さんが“安心する瞬間”は、どんなときでしょうか?
努力する力を伸ばす
努力をほめられた子どもは、選択肢を与えられると、難しいテストに挑戦したがる傾向がありました。
出典:最高の子育てベスト55
プロセスをほめる
子どもへのほめ言葉は3つに分類されます。
- 行動に焦点を当てたほめ言葉(例:いい走りだったね!)
- 生まれ持った能力に焦点を当てたほめ言葉(例:足が速いんだね!)
- 1、2以外の励ましの言葉(例:すごい!、へー!等)
子どもに一番良いほめ言葉は1番です。
この「プロセスをほめる」言葉は一歳でも効果があると言われています。
そして、プロセスをほめることは子どもを成長マインドセットにさせる効果があります。
成長マインドセット
「成功は頑張った結果だと信じる」というのが成長マインドセットです。
反対に、「成功は生まれつきの才能や頭の良さの結果だと信じる」というのが硬直マインドセットになります。
成長マインドセットを持った子どもは挑戦や努力を好み、困難や課題にも粘り強く取り組むことができます。
僕もこの「努力をほめる」を意識してから、明らかに子どもの表情が変わりました。
うまくできたときだけじゃなく、「やろうとしたこと」「粘ったこと」「工夫したこと」を言葉にして伝える。
それだけで、「次もやってみようかな」と子ども自身が思えるようになってきたんです。
才能じゃなく、プロセスをほめる。
この原則、親の心にも効きますよね。
「努力をほめる。才能はほめない。」声に出して唱えましょう。
出典:最高の子育てベスト55
脳をトレーニングすることで、何歳になっても成長マインドセットになることができます。
「新しいことを学ぶ」というのはとても有効ですので、ぜひチャレンジしてみてください。
創造力を伸ばす
「創造力って才能じゃないんだ」と驚きました。
実際、想像的思考の2/3は“訓練によって育つ”というデータもあるそうです。
つまり、親がどんな環境をつくるかで、子どもの創造力は育てられるということ。
地図にハマった我が子に、
一緒に等高線クイズを作ったり、旅行の前にGoogle Earthでバーチャル旅行をしたことも。
あなたのお子さんがハマっているものは何ですか?
その“好奇心の芽”に、どんな水をあげていますか?
以下引用ですが、「子どもの想像力を伸ばす9つの方法」を紹介します。
- 興味を情熱に変えるように励ます。
- 間違いを許し歓迎する。
- 視覚芸術(絵画、写真など)、演劇、読書プログラムを受講させる。
- 子どもの才能に気づいて、サポートする。
- 成績よりも、学習した内容に興味を示す。
- ひとつの問題に対して、複数の解決策を考えるようにうながす。
- 解答を与えるよりも、解答を探すための「ツール」を与える。
- 視覚的に考える見本を示す。たとえば家具の配置を換えたいときに、子どもと一緒にスケッチする。
- 新しい考え方をうながすために、例えや比喩表現を使う。
出典:最高の子育てベスト55
興味を情熱に変える方法としては、あらゆる角度から追求させてあげる事です。
地図に興味を持った子どもがいたとします。
「地図を部屋に貼ってあげる。」「地理のゲームをする。」「街の3Dマップを作成する。」「さまざまな地図で一つの場所を確認する。」「地図制作者を訪問する。」
など角度を変えて体験させてあげてください。
一緒に楽しむことができればなお良いですよね!
ココがポイント
「なぜ?」「どうして?」という子どもの問いに、面倒くさがらずに付き合ってあげることもとても大切です。
まとめ
本書をもとに安心感、努力する力、創造力について解説していきました。
匂いと音、そして動きによって満たすことのできる安心感。
プロセス、努力をほめることによって、成長マインドセットに導いてあげる。
創造力を伸ばす9つの方法。
個人的に気付きが多かったことをまとめてみました。
僕も子育て真っ只中ですが、やっぱり悩みや不安は尽きないものです。
育児書なんて、と思っていましたが今は読んでよかったと思っています。
全て解消された!という訳ではないんですが、少し心が軽くなり効果が目に見えたからです。
特にプロセスをほめる言葉はうちの子には効果てきめんでした。
成長マインドセットは本当に大事だと思います。
正直、全部はできていません。
でも、この本を読んでから、「今この瞬間の関わり方」を少しずつ変えるようになりました。
・泣いたときに、まず抱きしめる
・できたことより、“やろうとした気持ち”を拾う
・ハマってるものに、一緒にワクワクしてみる
どれも難しいことではないけれど、日々の関係性をじんわり変えてくれています。
あなたも今日、どれかひとつ試してみませんか?
👉 子育てに迷ったとき、そっと開きたくなる一冊です。